イートライアル 株式会社 様

企業名 イートライアル 株式会社 様
業界・業種 医薬品

サービス:Lenovo Converged HX

効果:インフラ全体の一元管理を可能にすることで、運用負荷軽減とTCOの削減を実現

医薬・医療分野にLenovo Converged HXを導入

 創業以来、医薬品開発にかかわる業務を中心とし、健康産業の発展に貢献をしてきたEPSグループ。同グループのイートライアル株式会社は、CRO(医薬品開発業務受託機関)のリーディングカンパニーであるイーピーエスの実績と経験を盛り込んだ、フルパッケージ型EDC(Electronic Data Capture)システム「E-DMS Online」などを中心に、医薬・医療業界に特化した専門的なITソリューションを提供している企業だ。

 Lenovo Converged HXによるHCI導入について、同社の江波大輔氏と大和田佑氏にお話を伺った。 江波氏は「私が所属する部署ではグループ企業のIT基盤全般を取り扱うのですが、今回は臨床試験に関するシステムを担当し、既存システムの更新としてクライアントにHCIを導入しました」

 新システムは、実績の多いHCIであるNutanixを搭載するLenovo Converged HX1310を3ノードで構成。各ノードは10Gb Ethernetで接続しており、Lenovoのシステム管理プロセッサーであるIMM2(Integrated Management Module Ⅱ)によって、ハードウェア・コンポーネントが監視されている。 その他、遠隔地の物理サーバーやテープ装置、10Gスイッチなどが同時に更新された。

イートライアル株式会社
ソリューションサービス事業部
第3サービスセンター
IS1部 部長
江波 大輔 氏

HCI導入を決断した理由とは?

イートライアル株式会社
ソリューションサービス事業部
第3サービスセンター
IS1部
大和田 佑 氏

 HCIを導入するにあたっての不安について伺うと、大和田氏は「システムを導入すれば、その4年後、5年後には更新時期が訪れることははっきりしています。ですから漠然と、次のシステムは想定していました。 一方で、HCIは従来システムに比べて、まだ導入例が少ないわけで、エンジニアとしては不安ではない、といえば嘘になります」

 江波氏が大和田氏の言葉を引き継いだ。 「当社が医薬・医療分野のITにおけるリーディングカンパニーとしてあり続けるためには、新しいことに挑戦していかなければなりません。

 来型システムを導入すれば手堅いかもしれないけれど、それでは進歩がないわけです。インフラ系ベンダーの力を借りながら、自社の技術も蓄積していかなければなりません。 今回は、開発担当には厳しい工期を課したとは思いますが、十分な成果がありました」

管理ツール“Prism”によってTCOの削減

 導入後の状況を尋ねると、大和田氏は「稼働から半年、障害は出ていません」

 導入目的の一つであるTCOの削減効果について、大和田氏は「NutanixにはPrismという管理ツールがあります。モニター1画面で、状態の監視だけでなく、仮想マシンの作成や削除、バックアップや災害対策などの設定もできます。実際、通常はPrismだけを見ています。これだけで、TCOの削減効果はあります」

 江波氏は「顕在的、潜在的にTCOの削減効果はあると思います。そうでなければ、お客様に新たにHCIを紹介しようとか、社内にHCIを導入しよう、といった動きにはなりませんから……」

Nutanix独自のハイパーバイザー“Acropolis”

 今後の計画について、江波氏は「今回はハイパーバイザーにHyper-Vを使っています。これは、当社のアプリケーションがHyper-V環境下で動作しているからです。HCIという新しい基盤を導入し、さらにアプリケーション側まで再設計となれば、問題が発生した場合、原因の切り分けが難しくなりますから、基本的には手をつけませんでした。 また、当社の開発側にも過度の負担をかけることになりますし、導入していただくお客様に仕様変更をお願いすることになります。これらは、膨大な作業量になります。

 ですが、次のシステムではNutanixのハイパーバイザーであるAcropolisにチャレンジしてみようと思っています。なぜなら、Acropolisは無償なのでTCOもさらに下げられると考えているからです。

 また、システムを拡張する場合、ノード(Lenovo Converged HX)を追加するだけでよくなりました。追加以外の作業は不要です。逐次拡張となると、導入時期の異なるノードが混在することにもなるので、ハードウェアの寿命に達したものから順次代替し、古い機械は切り離していけばいいわけです。これも運用負荷を軽くする効果があるでしょう」

先を見据えた的確な提案と信頼のおける技術力が決め手

 江波氏にCSIソリューションズを選んだ理由を尋ねた。
「Nutanixを使ってみたい、という気持ちが先にあったことは否定しませんが、当然、そんな動機で導入例が少ない新しいシステムを選択できるわけはありません。 メーカーとの協業体制、インフラ系ベンダーとしての技術力、サポート体制を総合的に判断して、パートナーを選択することになります。

 ITは進化や変化が激しく、評価の高かったシステムが突然使われなくなるということもあります。信頼して導入し、数年を経てからサポートを依頼しても『そのシステムはサポート終了です』と言われてしまっては困ります。

 CSIソリューションズの場合、先を見据えた的確なシステム提案や私たちのお客様や自社から了承を得るための資料に説得力があったこともあり、信頼できると判断しました。
当社は、過去の導入時の対応や保守サポートがよかった、といった実績に流されることはあまりありません。新しいシステムを導入する場合には、それが足枷になることもありますから……」

 新旧の技術に精通し、顧客の状況を分析して最適解を導き出すCSIソリューションズの姿勢は、新たなシステムの導入においても評価されている。

従来システムとHCIの違いとは?

 従来型の仮想化環境は3つの層(サーバー、SANスイッチ、ストレージ)から構成される3Tier型が多く、いったん稼働してしまえば比較的安定して運用できるとされている。

 しかし、複雑な構成であることから障害が発生した場合の切り分けが難しいこと、各層のコンポーネントに詳しい運用管理者が必要なこと、システムを拡張するには初期導入時と同様の構築作業が発生すること、拡張には限界があること、などの問題がある。特に、専門の運用管理者が手薄な場合にはわずかな変更に対応できなかったり、近い将来に増設の必要が予想されるシステムでは拡張時のコストが大きな問題となる。

 この問題を解決するために登場したのがハイパー・コンバージド・インフラ(HCI)で、IAサーバーにサーバーとストレージの機能をソフトウェアで提供し、外見的にはサーバー1基でコンバージド・インフラを構成する。正しい表現ではないが、サーバー、SANスイッチ、ストレージが一つの筐体になったようなシステムと言える。SANスイッチと専用ストレージがなくなるので、それだけで運用が容易になることが想像できるだろう。

 また、ラック単位の増設からノード単位の増設になることで、省スペース化や電力などの運用コストの低減、拡張時のコストの削減にもつながる。

Lenovo Converged HXシリーズの特徴

 Lenovo Converged HXシリーズは、HCI分野では導入実績が豊富なNutanixがプリインストールされている。Nutanixは100%ソフトウェアで、規模の大小、アプリケーションに関わらずコンピューティング、仮想化、ストレージ、ネットワーキング、セキュリティを統合した基盤を提供する。

 Nutanixには、独自のハイパーバイザーであるAcropolis、複雑な仮想化基盤を一元管理できるPrismが用意されている。PrismはWebベースの管理ツールで、ハイパーバイザーの異なる複数のクラスターを跨ったシステム構成であっても、Prismの1画面だけで一元管理が可能になる。

 例えば、Hyper-Vによる仮想化ノードで導入し、拡張時にAcropolisをハイパーバイザーとするノードを追加しても、Prismだけで管理できる。また、拡張はノードを追加するだけで完了する。 Lenovo Converged HXシリーズは、管理の容易さと、高い拡張性を兼ね備えたシステムと言えるだろう。

導入企業プロフィール

会社名イートライアル株式会社 (e-Trial Co.,Ltd.)
本社所在地〒162-0821
東京都新宿区津久戸町1-8
事業概要臨床試験支援システムの開発、運用・保守、コンサルティング等サービスの提供
URLhttp://www.e-trial.co.jp/
創業以来、医薬品開発にかかわる業務を中心とし、健康産業の発展に貢献してきたEPSグループ。 同グループのイートライアル株式会社は、CRO(医薬品開発業務受託機関)のリーディング・カンパニーであるイーピーエスの実績と経験を盛り込んだ、フルパッケージ型EDC(Electronic Data Capture)システム「E-DMS Online」などを中心に、医薬・医療業界に特化した専門的なITソリューションを提供する。

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