株式会社新井組 様

企業名 株式会社新井組 様
業界・業種 建設業

IBM iのモダナイゼーションによりリアルタイムのデータ連携を実現。業務の負荷やコストを削減、場所を選ばない働き方も可能に

導入前の課題

  • 「紙とハンコ」による業務フローが非効率な業務やミスを生む
  • システムの操作に専門知識を要するため業務が属人化
  • 複数システムの導入による二重三重入力とデータの散在

導入後の効果

  • リアルタイムのデータ連携による業務の平準化と処理のスピードアップを実現
  • ペーパーレス化により書類の郵送や保管にかかるコストを削減
  • 場所を選ばない働き方が可能に、コロナ禍にもスムーズに対応

導入の背景

多岐にわたる分野で施工を担ってきた総合建設業 長年利用してきた基幹システムで多くの課題が
株式会社新井組
管理本部 情報システム部
部長 中山 毅 氏

総合建設業として、建築工事や土木工事等、 多岐にわたる分野で施工を担ってきた株式会社新井組。同社は、80年を超える歴史の中で積み上げてきた技術力と組織力の結晶である「新井組品質」を強みに、時代とともに変化し複雑化するさまざまな社会問題の解決に取り組んできた。2019年には、2030年までに「創造と躍動、夢を実現する企業へ」を実現すべく、「新井組 2030 ビジョン」を策定。外部環境に左右されない企業、社会から必要とされ続ける企業を目指している。

同社は、2009年に「IBM (i AS/400)」を導入し、その上でスクラッチ開発した基幹システムのもとで業務を進めてきた。しかし、運用開始から約10年が経過すると、さまざまな課題が浮上。情報システム部はその解決を求められることになったのである。

導入の課題

「紙とハンコ」の業務フローが 非効率な業務やシステムの属人化を招く

まず1つ目の課題が、業務の非効率性だ。従来、同社の業務は主に紙の伝票や申請書を使って行われており、各現場で書類を作成し本社に郵送、担当者の承認印が押されると、OCRで読み取り、誤読を手入力で訂正しホストコンピュータへ送信するというアナログな手順をとっていた。当時について管理本部 情報システム部 部長の中山毅氏は「現場での記入や郵送の手間のほか、店社側では大量のOCR読み取り作業とチェック・誤読訂正など一連の流れで相当のマンパワーが必要でした」と振り返る。


2つ目の課題が、システム利用の属人化だ。IBM iの「グリーンスクリーン(CUI画面)」は端末(5250)エミュレータが必要で、一般的なPCと違って操作には専門の知識を要する。そのため、ホスト端末を操作できるのは、同社の従業員のうち約60名(本社の管理部門が中心)に限られていた。つまり、他の数百名の従業員は端末に触れる機会がなく、基幹システム内のデータを検索・活用することもできなかったのである。 そして3つ目の課題が、複数システムの導入による二重三重の入力とデータの散在だ。同社は基幹システムで足りない部分に別システムを追加で導入していたのだが、結果的にデータが散在してしまい、入力の多重化につながり、データの有効活用も妨げていたのである。

このほかにも紙ベースで業務が行われていたことで、テレワークのような新しい形の働き方に対応できないことも課題だった。そこで同社はこれらの課題を解決すべく、トップダウンで業務の見直しへ取り組むことになったのである。「具体的には、一連のフローを電子化することで二重入力の無駄やミスをなくし、スムーズなデータ連携を実現。業務のスピードアップと素早い意思決定を図るとともに、紙の回覧や保管にかかるコストの削減を目指すことにしました。」(中山氏)

intra-mart導入前のシステムイメージ

システム選定と導入

既存のIBM iを活かすモダナイゼーションを採用 プロジェクトのカギはベンダーとの相互理解

新井組では当初、基幹システムのリプレース(パッケージ製品の導入など)を検討したが、独自の商習慣や長年蓄積された業務ロジックを完全に再現するのは難しく、事業環境の変化への対応にも時間がかかり、現場への教育も必要なことから断念した。また、新しいハードウェアの上に同様のロジックの基幹システムを再構築するとなると、莫大なコストと長い開発期間を要する。さらに、当時はIBM i への投資が十分に回収できていなかったことも問題となった。

そこで同社は、SCSK Minoriソリューションズが提案した、フロントに「intra-mart」を採用、IBM iを活かしつつ、各システムとのデータ連携を実現することで全体を最適化する「モダナイゼーション」という手法を採用。具体的には、IBM i のロジックやデータベースはそのまま残し、ユーザーインターフェース(UI)の部分をシステム運用の最適化を実現するエンタープライズ・ローコードプラットフォームである「intra-mart Accel Platform」で刷新することにしたのである。

「他ベンダーの提案はシステム自体の話が中心で、当社の業務への理解をしているか分からないと感じるところがありました。一方、SCSKMinoriソリューションズはまず業務を理解するところからスタートするという姿勢で、ヒアリングののち、どう業務プロセスを改善すべきか、その上でシステムをどう活かしていくかという現場視点から提案してくれました。こうしたコストだけでははかれない点も高く評価し、採用を決めました。」(中山氏)

intra-martの導入プロジェクトは2019年から本格スタート。一度に全てを変えるのではなく、優先度の高い業務から段階的に作業を進めていった。 第1フェーズ(2020年8月)では、日経伝票(出金・振替等)および工事台帳アプリケーションの電子化を実施。第2フェーズ(2021年7月)で営業案件管理、第3フェーズ(2022年1月)で購買発注依頼・業者管理、第4フェーズ(2022年10月)で請求書処理・出来高査定の各機能をリリースしている。

「今回のプロジェクトには40~50人のメンバーが参加しましたが、作業を進める上で最も重視したのが導入パートナーであるSCSK Minoriソリューションズとの相互理解です。導入イメージに齟齬がない
よう、週に2回打ち合わせを行うなど、すり合わせには十分時間をかけました。」(中山氏)

導入後システムイメージ

導入効果

処理の平準化により作業負荷や残業時間が軽減 迅速な経営判断も可能に

新井組がIBM iのモダナイゼーションを実施したことで、同社の業務にも劇的な変化が生まれている。最大の効果は、月末に集中していた業務の処理が平準化し、現場の負荷が軽減されたことだ。具体的には、これまで月に総計で2000枚ほど発生していた紙の請求書や査定表の処理について、intra-martのワークフローに乗せることで、現場の所長がタブレットやPCから直接入力できるようになり、IBM iとのリアルタイムなデータ連携が可能に。二重入力などのミスもなくなったという。「以前は、締め日の直後に各現場から送られてくる大量の伝票や査定表を、経理部門のスタッフなどが短期間で集中的に処理していました。これが今では、現場での入力・承認が完了した時点で即座にデータが届くため、本社側も日々処理できるようになりました。結果、月末・月初に集中していた作業が分散し、担当者の心理的負担や残業時間の軽減につながっています。さらに、郵送や入力にかかる時間がなくなったことで、月次集計の確定が以前より3、4営業日程度早まり、データ把握や意思決定のスピードアップが実現しました。」(中山氏)

また、各業務の処理がWeb上で完結できるようになり、書類の郵送や保管にかかるコストが大幅に削減した。加えて、過去の書類を参照するときも、以前は倉庫に積み上げられた段ボール箱の中から探し出すようなこともしていたが、今ではシステムから容易に検索できるようになっている。「こうした手間がかからなくなったことで、各担当者も本来の業務へ集中できるようになりました。」(中山氏)


仕事の場所を選ばなくなったのも大きい。Webブラウザが使えればどこからでも申請や承認、データ検索ができるようになったことで、現場の監督は事務所に戻らずともタブレット等で処理可能になり、コロナ禍におけるテレワークへの移行もスムーズに行えたという。

導入パートナーについて

単なるシステム開発にとどまらない コンサルティング視点での優れた提案力を評価

新井組が今回のプロジェクトのパートナーとしてSCSK Minoriソリューションズを選択した理由は、業務プロセス改革の実現に向けた優れた提案力を評価したという。

「システム開発ありきではなく、当社の業務内容を深く理解した上で、フローをこう変えればこのように効率化できる等、具体的なコンサルティング視点での提案に惹かれました。また、IBM iとintra-mart、両製品ともに精通しており、現実的な連携方法を提示してくれました。さらに、現場のユーザーが戸惑わないよう、操作性を大きく変えることなく使い勝手を高めるという点もポイントでしたね。」(中山氏)

今後の展望

残った周辺業務のWeb化も進める これからは「攻めのIT活用フェーズ」へ

現在、新井組における主要な業務プロセスは、ほぼWeb化が完了している。今後は、まだ手つかずで残っている周辺業務もintra-mart上に取り込んでいく予定だ。

「これまではデータを溜め込むことを中心としたフェーズでしたが、これからは蓄積した大量のデータをBIツールなどで可視化することで、経営層や現場が次のアクションを迅速に起こせるよう、守り(基幹システムの老朽化対策)から攻めのIT活用フェーズ(データ活用を通じた業務のデジタル化、ビジネス改革)に進みたいと考えています。そのためにも、SCSK Minoriソリューションズには引き続ききめ細かなサポートを期待しています。」(中山氏)

導入企業プロフィール

会社名株式会社新井組
本社所在地兵庫県西宮市池田町12番20号
業種建設業
URLhttps://www.ogsports.co.jp/

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