株式会社レゾナック様

企業名 株式会社レゾナック様
業界・業種 化学

「Power Platform」を活用し130種類のワークフローを4種類に集約。BPRにより運用のスリム化と利便性の向上を実現。

導入前の課題

  • 各部署の独自仕様を盛り込んだ各種ワークフローを整理し全社最適化したい
  • 「システム依頼書」のワークフローで利用していた基盤システムのサービス終了に伴い、短期間で複雑なワークフローの移行を完了させたい

導入効果

  • ワークフローを集約することで運用がスリム化し、属人化からも脱却
  • レスポンスが向上し「待ち時間」が解消、業務効率化が実現
  • 予定より約1.5ヶ月前倒しで本番リリースを実現

導入の背景

社内に900を超えるワークフローが存在。統合を機に全社最適化を目指す

レゾナックは、2023年に昭和電工と昭和電工マテリアルズ(旧日立化成)の統合により誕生した機能性化学メーカーで、半導体・電子材料を中心にモビリティ、イノベーション材料、ケミカルなど幅広い産業を支える製品を提供している。「化学の力で社会を変える」というパーパスのもと、持続的成長と社会課題の解決を両立する「世界トップクラスの機能性化学メーカー」を目指し、価値創造に日々取り組んでいる。

そんな中、同社のIT/デジタル部門であるCDIO組織は、単なるシステム運用保守にとどまらず、業務プロセスの見直しやITツール活用等による事業貢献型の価値提供を目指しさまざまな施策に取り組んでいるが、そのひとつに「ワークフローのシステム統合」があった。

レゾナック発足以前は、各部署が独自仕様でワークフローを個別に作成していたため、統合前には900を超えるワークフローが存在している状態だった。CDIO統括部ストラテジーグループの相川亜美氏は「個別最適化されたワークフローが社内に多数存在していた上、管理のためのドキュメント類が最新化されていない状態でした。そこで統合を機に、システム統合やBPRによる全社最適化を図ることにしました」と当時を振り返る。

導入前の課題

ワークフローで利用中の基盤サーバがサービス終了。移行には“絶対に延長できない納期”が立ちはだかる

レゾナックは数あるワークフローを断捨離しつつ統合を進めていったが、そのなかでも難航したのが、全従業員が利用する「システム依頼書ワークフロー」であった。このワークフローは、PC紛失届に始まり、システムアカウントや権限の改廃、各種アプリのマスタ改廃まで、IT/デジタル部門が提供するあらゆるサービスに関する起点となるもので、当時は依頼内容別に130種類もの異なる依頼書(ワークフロー)を内包していた。このワークフローが基盤としているサーバのサービス終了が発表されたため、その移行が喫緊の課題となったのである。エンタープライズシステム部コーポレートシステムグループの江田一都氏は「このワークフローの複雑さは別格で、移行は難航することが予想されました。しかも、サービス終了は2025年12月に迫っており、残された少ない時間で確実に移行しなくてはならないという課題もありました」と語る。

既存システムをそのままクラウドへ移行するのは、開発期間やコストの観点から現実的ではない。そこで同社が着目したのが、既に導入していたMicrosoft 365ライセンスで利用可能な「Microsoft Power Platform」だ。しかし、Power Platformでこのワークフローを再構築するにあたっては、“絶対に延長できない納期”という大きな壁が立ちはだかっていた。

「我々がサービス終了の期日を正式に知ったのは2024年8月のことでした。当初は数カ月程度のサービス延長は許容してもらえるのではないかと考えていましたが、例外なくサービスは終了する旨の通告をされたことで、まさに『お尻に火がついた』状態になったのです」(相川氏)

システム選定と導入

業務への理解とプロジェクトへの姿勢を評価しパートナーに選定。“Fit to Standard”の徹底によるワークフロー標準化

この難易度の高い移行を完遂させるため、レゾナックがパートナーとして選んだのがSCSK Minoriソリューションズである。

「SCSK Minoriソリューションズには、レゾナック発足に向けて以前よりワークフロー統合およびその運用を支援いただいており、当社の業務プロセスや文化に理解があるという点で高い信頼感がありました。新規のベンダーにお願いするとなると、まず当社の現状を理解してもらうだけで膨大な時間が掛かりますが、SCSK Minoriソリューションズであれば各種ナレッジが蓄積されており、何を言わずとも文脈を理解してくれる『あうんの呼吸』でスタートできます。これは、短納期プロジェクトにおいて大きなメリットでした」(相川氏)

実際、サービス終了が迫る中で130種類もの依頼書を整理し、新たな基盤へ移行するという本プロジェクトは、他のベンダーが「リスクが高すぎて受けられない」としり込みする案件だった。
「この点、SCSK Minoriソリューションズは『やりましょう、間に合わせましょう』と共にやり切る覚悟を示してくれたことが、選定の最大の決め手になりました」(相川氏)
「当社のシステム運用を支えてくれており、現場の苦労も分かっている。クライアントとベンダーという垣根を超えて、我々と同じ目線で課題解決に取り組んでくれる安心感がありました」(江田氏)

プロジェクトは2024年2月からスタート。要件定義の際には、短期間での移行を実現するため、基本方針を従来の現行踏襲“As-Is”から、標準機能に業務を合わせる“Fit to Standard”に転換した。
「従来のワークフローは、UIも機能もリッチに作り込まれていました。これをPower Platformで完全に再現しようとすれば、開発に必要な工数や期間が膨れ上がり、納期には到底間に合いません。そこで標準化へ舵を切ることにしたのです」(江田氏)

具体的には、130種類あったワークフローを4種類まで集約。現場からの「これまでできていたことができなくなるのではないか」などの懸念に対しては、プロジェクトチームから「期限厳守・短納期での移行が最優先であること」や「標準化で得られるメリット」を丁寧に説明することで対応した。

「『この業務は標準機能に合わせるべき』『ここはこう工夫すれば対応できる』といった提案をはじめ、社内利用者向けのマニュアル作成、オンライン説明会でのデモンストレーション実施など、SCSK Minoriソリューションズが手厚くサポートしてくれました。現場の不安を払拭し、スムーズな移行が実現できたのも、こうした支援が大きかったと感じています」(相川氏)

導入効果

約1.5ヶ月前倒しで本番リリースを実現。運用がスリム化し利便性も向上“Fit to Standard”の考え方が浸透

新たなシステム依頼書のワークフローは、当初の計画より約1.5ヶ月前倒しとなる2025年8月に本番リリースを迎えた。今回の移行による効果としては、まずBPRによる運用のスリム化と属人化の解消が挙げられる。
「130種類あったワークフローが4種類に集約されたことで、システム管理者側の負荷が大幅に軽減されました。以前は管理するワークフローの種類も多くロジックも個別に複雑化していたのですが、今では4種類のワークフローを管理すれば済むため、変更や修正が容易に。作業の属人化も解消されつつあります」(江田氏)

また、画面表示にかかる時間が劇的に短縮された。以前は画面を開くだけで1分近くかかることもあり、利用者にとって大きなストレスになっていたが、Power Platformの特性を活かした設計により、現在は数秒レベルまで短縮。「遅い」という問い合わせは皆無となった。さらに、今回のワークフローは既存のMicrosoftライセンスの範囲内での構築としたため、新たな製品や追加ライセンスを購入する必要がなく、コスト削減につながっている。

副次的な効果としては、プロジェクトを通じて、社内にFit to Standardの考え方が浸透し始めているという。
「個別要望を全て叶えるのではなく、全体最適のために標準に合わせていく。この考え方を利用者が受け入れてくれたことは、今後当社でシステム刷新を検討する際の大きな後押しになると思います」(相川氏)

導入パートナーについて

短納期にもかかわらず高品質でのリリースを実現

今回のプロジェクトにおけるSCSK Minoriソリューションズへの評価について、両氏は次のように語る。
「納期厳守というプレッシャーの中、非常に高いハードルが課せられたプロジェクトでしたが、SCSK Minoriソリューションズは、私たちとともに『ワンチーム』でゴールを目指してくれました。彼らの尽力がなければ、この短期間でこれだけ高い品質が担保されたリリースは不可能だったと断言できます」(相川氏)
「リリース後も特に大きなトラブルはなく、安定して稼働できているのは、SCSK Minoriソリューションズが事前のテストや準備を徹底してくれたおかげです。品質という意味でも、期待以上の仕事をしていただきました」(江田氏)

今後の展望

Power Platformのさらなる活用を検討。AIエージェントによる業務自動化なども視野に

レゾナックでは今後、Power Platformの基盤をさらに活用し、ワークフローの機能改善、アナログな業務プロセスのデジタル化、AIの活用などを検討していくという。
「Power Platformと『Copilot Studio』を組み合わせることで、AIエージェントによる業務自動化、社内ナレッジの高度な検索、チャットボットの開発などに取り組んでいきたいと考えています。SCSK Minoriソリューションズには、これまでの実績と信頼をベースに、当社の変革を支えるパートナーとして引き続きお力添えいただきたいですね」(相川氏)

導入企業プロフィール

会社名株式会社レゾナック
本社所在地東京都港区東新橋1-9-1 東京汐留ビルディング
業種化学
URLhttps://www.resonac.com/jp/

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