業務用アプリの展開をユーザーセルフ化し、工数削減と納期短縮を実現。世界的スポーツイベントでも効果を発揮
企業名 | 株式会社 フジテレビジョン 様 |
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業界・業種 | 情報・通信業 |
サービス:アプリケーション管理「Flex Work Place AppSelf」
Flex Work Place AppSelf(以下、AppSelf)によってユーザーセルフ化。これまでシステム部門に集中していたインストール業務をユーザー自身で可能とし、課題となっていたアプリ展開の遅延を解消し、システム部門の工数を大幅に削減しました。
評価ポイント
- ユーザーに管理権限を与えずにユーザーがアプリをインストールできる
- プリンターの設定やアプリの削除も可能
- システム部門の工数削減と、アプリ展開時間の短縮を実現
世界的スポーツイベント対応で進めていたテレワーク対応が新型コロナウイルス禍で加速
関東広域圏の地上波テレビ放送、さらにはCS放送を始めFODのサービス名称で展開する映像配信サービスや、イベント、映画製作など幅広い事業を展開するフジテレビジョン。
同社で社内システムの運用・管理を行っている技術局 デジタルソリューションセンター IT戦略部 部長職推進担当 和泉正憲氏は「今、番組制作の現場でも大きな変革が起きつつあります。具体的には勘と経験、そして知識に頼っていた番組作りから、データを元にしたマーケティング・制作を行うようになってきた、ということです。このような変革を背景に、ITの重要性はますます高まりつつあります」と語ります。
同社では働き方改革や世界的スポーツイベントへの対応を推進するため、2018年より横河レンタ・リースのデータレスPC™ソリューション「Flex Work Place Passage Drive」(以下、Passage Drive)を導入し、テレワーク環境の展開を進めてきました。「2020年春の新型コロナウイルス禍による緊急事態宣言で、当社も強制的にテレワークをせざるを得なくなりましたが、Passage Driveを導入していたため、PCの手配などの問題はありつつも対応ができました」(和泉氏)
業務アプリのインストール業務の負荷が大きく、作業遅延も発生
その一方で、新たな課題として顕在化したのが、業務用アプリのインストールやプリンターの設定でした。同社のITシステム運用・管理を支援する株式会社フジミックの五十嵐拓智氏は「これまで、業務用PCのセットアップは一括して社内のコンピューターセンターで対応していました。新規や異動で業務用アプリのインストールやプリンターの設定が必要になりますと、ユーザーから申請を受けて対応していましたが、センターは人員も限られることから、異動の時期などは日程調整に苦労しました。報道対応で急に都合が合わなくなってしまったり、調整がつかず長く待たせてしまった結果、何ヶ月もアプリを入れられていないユーザーもいました」と語ります。
AppSelfでインストールをユーザーセルフ化利便性を向上し、工数も削減
このような状況に拍車をかけたのが新型コロナウイルス禍でした。「出社規制もあって、さらに日程調整が難しくなり、通常期でも3~4週間待ちになってしまう状況でした。そのような時に、フジテレビグループのIT勉強会で横河レンタ・リースが行ったプレゼンテーションで知ったのがAppSelfでした。Passage Driveも重宝していましたので、すぐにお声がけし、検証、導入を決めました」(五十嵐氏)
AppSelf導入後は課題が一気に解決されたといいます。「部署ごとに配布用のアプリ/プリンター設定パッケージを作り、アップロードしたリンク先をShare Pointで共有しています。ユーザーの操作としてはパッケージをダウンロードして、ダブルクリックすればインストールできるという簡単なものですので、ユーザー負担も少なく、これまでのように待たせることがなくなった分、サービスレベルは向上しているのではないかと考えています。またシステム部門では、担当者の工数を数百時間は削減できていますので、大きな効果があったと評価しています」(五十嵐氏)
株式会社フジテレビジョン様 Flex Work Place AppSelf 構成図
Windows Updateの配布や世界的スポーツイベント対応でも大きな効果を発揮
AppSelfはWindows 10 のFeature Update(大規模アップデート。以下、FU)の配布でも役立っているといいます。「普段はWSUSベースのシステムを使ってアップデータを配布していますが、テレワークによってPCがWSUSでは配信できない社外にあることが増え、特にアップデータの大きなFUの配布が難しくなってしまいました。そこで、FUをパッケージ化して配布し、ユーザー自身でFUを当ててもらうことで、安全かつ確実に配布が可能となりました」(五十嵐氏)
また、AppSelfによるアプリ配信は世界的スポーツイベントの際にも大きな力を発揮しました。「代々木と幕張メッセに設置したサテライトスタジオで使用したPCはすべてAppSelfでアプリ・設定の配信を行いましたが、ユーザーからの問い合わせが全くありませんでした。AppSelfではアプリの消去もユーザー自身でできますので、このような短期間のPC利用でも迅速かつ簡単に対応できることを実感しました」(五十嵐氏)
全社的なテレワーク対応の基盤が整う
最後に今後の同社のIT戦略の展望について和泉氏に尋ねますと、次のように抱負を語りました。「新型コロナウイルス禍を契機に緊急避難的に始まったテレワークですが、2021年秋からは会社の制度としてテレワーク勤務が拡大されました。
Passage DriveによるテレワークPC環境も対象となる社員の半分まで導入が進み、来年度中にはほぼ全社員のテレワーク環境が整う見込みです。さらにAppSelfによってアプリの配信やアップデートもリモート対応となり、テレワークの基盤はほぼ整ったと考えています。AppSelfによる現場業務の工数削減によって、今後のIT戦略の立案と実行に割く時間を作り出すことができたと考えており、横河レンタ・リースには良いソリューションを提供いただいたと感じています。今後も横河レンタ・リースにはさまざまなソリューションで協力いただきたいと思います」
弊社担当者の声
新しいワークスタイルへの変革にAppSelfが一助になっていることを喜ばしく思います。
Passage Driveに続き、同製品群であるAppSelfをご導入いただき、フジテレビジョンさまの運用管理の負荷軽減、業務効率化、そして新型コロナウイルス禍における新ワークスタイルへの変革に、微力ながらお力になれていることを大変うれしく思います。これらの実現にはフジテレビジョンさまならびに運用・開発で参画されているフジミックさまが、事前の製品評価・検証の綿密な計画実施、また、設計・テスト~導入・運用に至るまで、積極的にご協力くださったことに大きく起因していると痛感しています。これからもフジテレビジョンさまのIT戦略推進において、少しでも多くの貢献ができるよう努めてまいります。
会社名 | 株式会社フジテレビジョン |
本社所在地 | 東京都港区台場二丁目4番8号 |
資本金 | 88億円 |
社員数 | 1,311名(2021年3月31日現在) |
URL | https://www.fujitv.co.jp/index.html |
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