サービス概要
IBM PowerVM導入サービスとは?IBM PowerVMとはIBM Power Systemsの仮想化技術の総称であり、ハードウェア、ソフトウェアの仮想化に関わる機能全体を包括するものです。弊社は、PowerVMの設計・構築支援作業、PowerVM上での高可用性環境の構築支援を行います。
解決できる課題
こんな課題に最適です- 複数のOS(AIX、IBM i、PowerLinux)環境を単一サーバー上にまとめたい
- 複数の物理サーバーをまとめることで保守コストを低減したい
- 可用性を重視し、ワークロードを区画間で移動したい
- CPU、メモリ、I / Oのリソースを共有、動的に割り当てたい
特長・メリット
IBM PowerVM導入サービスを利用するメリット製造、流通、金融業を中心に年間20件の実績。大規模プロジェクトにも対応可
IBM Powerの認定資格を持つ技術者が在籍しています。製造・流通・金融業の実績が多く、2020年度は年間で20件の構築プロジェクトに対応しました。数区画の中期bPower Systemの構築プロジェクトが多いですが、最大で20区画超の大規模PowerSystem構築実績もあり、大規模プロジェクトでも対応が可能です。
サーバーハードウェア統合によりコストを削減
別々のサーバー機器として分かれている AIX、IBM i、PowerLinuxを一つのPowerSystemハードウェアに統合することでハードウェア保守料金の低減、ファシリティ費用の低減が可能。稼働プロセッサ単位で課金が発生するソフトウェア費用はIBM® License Metric Tool (ILMT)を利用することで必要な部分だけの費用負担が可能です。
OS連携処理のパフォーマンス向上
同一PowerSystemに搭載された各OS間はPowerSystem内部で仮想IP通信が可能となります。この通信は通常のネットワーク機器を介した通信よりも速度が速いため、OS間で連携した仕組みがある場合に大きなメリットがあります。特にPowerLinux上にアプリケーション機能、IBMiにデータベースが存在してリアルタイムなデータのやり取りをしている環境に有効です。
ワークロード切替によるサービス継続が可能
artition Mobility (LPM) はPowerVMの機能の一部です。この機能を使用すると、重要なワークロードを筐体間で移動して実行することが可能となります。たとえば、筐体1に対してファームウェア修正パッチを適用する際、筐体1で行っていた処理を筐体2で移動して実行。筐体1へのファームウェア修正パッチの適用完了後、筐体2から筐体1に処理を移動しての継続実行が可能です。
機能・仕様
サービス詳細/機能・仕様PowerVM Editionの概要
PowerVM Editionハードウェア機能には、次のエディションが含まれています。
- PowerVM Standard Edition
- PowerVM Enterprise Edition
- IBM® PowerVM, Linux® Edition
以下の表は、PowerVM Editionフィーチャーの各コンポーネント、各コンポーネントが含まれているエディションを説明しています。
コンポーネント | 説明 | エディション |
---|---|---|
Live Partition Mobility | Live Partition Mobilityを使用して、 アクティブまたはアクティブでない AIX®、Linux、または IBM i 論理区画を 1つのシステムから別のシステムにマイグレーションできます。 | ・Enterprise Edition ・IBM PowerVM, Linux Edition |
管理 | HMCおよびPowerVCなどの管理ツールは、 統合された論理ビューを使用してリソース を集約し、管理するうえで役立ちます。 | ・Standard Edition ・Enterprise Edition ・IBM PowerVM, Linux Edition |
Micro-Partitioning® テクノロジー | プロセッサーを0.01単位で区画に割り当て、 複数の区画がシステムの処理能力を共用でき るようにします。ファームウェアがレベル7.6 以降である場合は、マイクロパーティションは、 プロセッサーの0.05として定義でき、 プロセッサーの0.01の増分で変更できます。 コア当たり最大20個のマイクロパーティション を作成できます。 | ・Standard Edition ・Enterprise Edition ・IBM PowerVM, Linux Edition |
N-Port ID Virtualization (NPIV) | NPIVは、ファイバー・チャネル・ネットワーク のための標準テクノロジーです。 NPIVにより、 複数の区画を1つの物理ファイバー・チャネル・ アダプターの1つの物理ポートに接続できます。 | ・Standard Edition ・Enterprise Edition ・IBM PowerVM, Linux Edition |
PowerVM Active Memory Sharing | PowerVM Active Memory Sharingを使用して、 共用メモリー・プール内の区画間でメモリーを 共用できます。 | ・Enterprise Edition ・IBM PowerVM, Linux Edition |
PowerVM NovaLink | PowerVM NovaLinkは、PowerVMサーバー上に インストール可能な仮想化管理用のソフトウェア ・インターフェースです。PowerVM NovaLinkは、 重要なエンタープライズ・ワークロードに対する 高度に拡張が容易な最新のクラウドの管理および デプロイメントを可能にします。 PowerVM NovaLinkを使用して、 PowerVMサーバー上の多数の仮想マシンを短時間で、 かつ、より低いコストでプロビジョン できます。 | ・Standard Edition ・Enterprise Edition ・IBM PowerVM, Linux Edition |
簡易リモート再始動 | 簡易リモート再始動は、論理区画用の高可用性 オプションです。エラーによりサーバー停止が 発生した場合、簡易リモート再始動用に構成さ れた区画を、別の物理サーバー上で再始動できます。 場合によっては、サーバーの始動に時間がかかる ことがありますが、その場合、簡易リモート再始 動機能を使用して、その区画の再プロビジョニング を高速で行うことができます。この方法は、障害が 発生したサーバーを再始動し、さらにその区画を再 始動するよりも短時間で済みます。 | ・Enterprise Edition ・IBM PowerVM (Linux 版) |
共用プロセッサー ・プール | 区画に優先順位を割り当てることができ、 ハイパーバイザーがアプリケーションに必要な処理 能力を割り当てます。 この機能により、共用プール に割り当てられた区画間で自動的かつスムーズに処 理能力のバランスを取ることができるため、スルー プットが向上して、プロセッサー・ベースのソフト ウェア・ライセンス・コストを削減できる可能性が あります。このフィーチャーは、POWER7®プロセ ッサー・ベースのサーバー以降でサポートされます。 | ・Standard Edition ・Enterprise Edition ・IBM PowerVM, Linux Edition |
共用ストレージ ・プール | 共用ストレージ・プールは、クラスター内のすべて のVIOS論理区画への分散ストレージ・アクセスを提 供します。VIOSのバージョン 2.2.0.11、フィックス ・パック 24、Service Pack1では、同一の共有ストレ ージ・プールに接続される1つのVIOS区画のクラスター のみを作成できます。 VIOS のバージョン 2.2.1.3以降 では、最大16個のVIOS区画で構成されるクラスターを 作成できます。 | ・Standard Edition ・Enterprise Edition ・IBM PowerVM, Linux Edition |
シングル・ルート I/O 仮想化 | シングル・ルートI/O仮想化 (SR-IOV) は、1つのシス テム内で同時に稼働している複数の論理区画がPeripheral Component Interconnect Express (PCIe)デバイスを共有 できるように、PCIe指定に対して拡張機能を定義するPCIe 標準アーキテクチャーです。 このアーキテクチャーは、 仮想関数 (VF) と呼ばれる PCI関数の仮想レプリカを定義します。 区画は、POWER HypervisorまたはVirtual I/O Serverなどの仮想 仲介 (VI)を介さずにSR-IOVアダプターVFに直接接続すること ができます。これにより、VIを回避することによって、短い待 ち時間と、より低いCPU使用率が実現します。 | ・Standard Edition ・Enterprise Edition ・IBM PowerVM, Linux Edition |
シン・プロビジョニング | シン・プロビジョニングは、アプリケーションまたは ユーザーに割り当てられた未使用ストレージの量を 減らすうえで役立ちます。 ストレージ・サブシステム の実際のスペースの割り振りは、データがディスクに 書き込まれるまで据え置かれます。 | ・Standard Edition ・Enterprise Edition ・IBM PowerVM, Linux Edition |
シック・プロビジョニング | シック・プロビジョニングは仮想ディスクのストレー ジ・スペースを予約するうえで役立つため、ストレー ジ・スペースの不足による障害は起こらなくなります。 | ・Standard Edition ・Enterprise Edition ・IBM PowerVM, Linux Edition |
VIOS | VIOSを使用して、サーバー上の物理I/Oリソースを クライアント区画間で共用できます。 | ・Standard Edition ・Enterprise Edition ・IBM PowerVM, Linux Edition |
仮想ネットワーク・ インターフェース・ アダプター (vNIC) | シングル・ルートI/O仮想化 (SR-IOV)論理ポート が割り当てられる論理区画をマイグレーションする ことはできません。この制約を切り抜けるために、 仮想ネットワーク・インターフェース・コントロー ラー(vNIC)を論理区画に割り当てることができ ます。vNICは、ネットワーク・インターフェース を提供するようにクライアント論理区画上に構成 できるタイプの仮想アダプターです。各 vNICクラ イアント・アダプターは、Virtual I/O Server(VIOS) が所有するSR-IOV論理ポートによってバッキングされます。 HMCがバージョン8.6.0、ファームウェアがレベル8.6.0以降、 VIOSがバージョン2.2.5.0 以降の場合、専用vNICは、 複数のSR-IOV論理ポートをバッキング・デバイス として異なる物理ポート上に持つことが可能であり、 同じ仮想I/Oサーバーでホストすることも異なる仮想I/O サーバーでホストすることもできます。 | ・Standard Edition ・Enterprise Edition ・IBM PowerVM, Linux Edition |
導入までの流れ
IBM PowerVM導入サービスの導入までの流れ機器入荷から最小環境・最小役務内容で2週間、3か月~半年のプロジェクトが最頻です。
PowerVMはPowerSystem内の機能の一部であるため一般的に以下のフローになります。
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01 Power機器提案
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02 受注
-
03 機器入荷
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04 機器・OS・アプリケーション環境構築
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05 納品
-
06 お客様検証
-
07 機器切替・カットオーバー
費用
IBM PowerVM導入サービスの費用関連費用は以下
- PowerSystemを含むハードウェア費用
- PowerVMや区画内OS・ライセンスプログラム費用
- 導入役務費用
上記すべてを含めて、最小構成で1000万円~、最大構成で数億円~十数億円になります。
お客様の声
2台のIBM iを1台に統合し、従来のLPAR区画をそのまま移行従来利用してきたPowerSystemは、1台がIBM i 6.1(OS)で、LPAR10区画。もう1台は、IBM i 5.3(OS)LPAR5区画。この2台をより高性能なPowerSystemに統合できました。
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